2015年3月11日水曜日

寒ブリ

魚の話ではない。

雨が続いて雪が流れて、そろそろ冬も終いかと思ったら、結構降り積もった。
明け方に除雪車の轟音を聴いたが、考えてみれば毎年こんな風ではある。

季節の変化も直線でなく、スパイラル。
裏も表も見せて散る木葉のごとく、くるくると舞いながら化身していく。

キュアとケアと二分律で語る知り合いがいるが、実は本当はケアもキュアもせつ然とはなく、ある程度リカバーしても心身に刻印を残して、トータルでは老いて、最後は電池がきれかけの懐中電灯のように瞬き終わる。

季節は、太陽や惑星の周期で再び冬から春へと回帰するが、ひとの個体は土に戻るだけ。
だからこそ、世代、社会、時代がと続くのだが、今やそういった向日性が見出だしにくい。
たぶん社会情勢がそういった希望的観測を許さないのだろう。

かといって、ペシミスティックに寒い寒いとばかりぼやいていても埒も開かず。
まあ、何はともあれいつものように適宜ビバーク。
だいたい当たるところは当たるが、外れるところは外れる。
棚ぼたはなくとも、果報は寝て待つ。
冬眠いましばしのクマのごとく。